第44回 クラシカルギター・コンクール2013/05/06 00:19

予選を聞いて、この3人は本選に行くだろうと思ったのが、独自採点順に
菅沼聖隆
宮下仁司
藤原盛企

実際彼らは本選に行った。

そして、この中から残り3人が本選に行くだろうと思ったのが、可能性順であげると
長佑樹
伊藤亘希
大坪純平
木村眞一朗
秋田勇魚
森湧平
田中春彦
山本大河
土橋庸人
遠藤峻
飯野なみ

実際に本選に行ったのはこの3人。
伊藤亘希
大坪純平
木村眞一朗

ちなみに、今年はいっその事8人通してしまおうという話が出たと審査講評であったが、その2人は秋田勇魚と森湧平だったらしい。ということは、長佑樹だけが予想と結構食い違ってしまったということだ。ただ、それほどの差はなかったので、この6人でも十分納得は行く。

二次および本選の詳しい感想は現代ギター誌で詳しく述べるので、本選は大雑把な感想だけ書いていこう。演奏順に:

藤原盛企
左手を力みすぎてか、かなり前段階で力尽き、とにかく早く弾き終わって帰りたいという演奏。今までの過去の演奏を考えると残念。

宮下仁司
ものすごい音楽性と抜群のテクニック。課題曲の数小節を弾かなかったのがなければ、一位を取ったかも。ただ、ヒナステラのソナタの終楽章は、思いだけが先走って、やたらと空回りの、それまでの好演を台無しにする終わりだったという難点はあった。

大坪純平
普通に聞けばそれなりの好演だったけれど、直前の宮下の鬼気迫るヒナステラと同じ選曲だったのは、非常に不利だったと思う。しかも舞台袖でそれを聞いていたわけだから…

伊藤亘希
聞く度にうまくなっている。でもどこか、ちょっと気の弱い「貴公子」というキャラクタを感じる。これで、他のアクの強い実業家、新進気鋭の芸術家に対抗するのは難しかったかも。

木村眞一朗
他の本選出場者と比べると音楽が幼すぎる。でも若そうなので、これからたくさんの経験をすれば、さまざまな表現が育っていくことだろう。

菅沼聖隆
今回の出場者の中ではやはり一位をつけざるを得ない演奏。とりあえず現在の国内コンクールは、「ミスは少なく、しっかり表現している」というレベルまで行けば勝ちなのだ。

ということで、私が予想した順位はこれ。
1 菅沼聖隆
2 宮下仁司
3 大坪純平
4 伊藤亘希
5 木村眞一朗
6 藤原盛企

そして実際は:
1位 菅沼聖隆
2位 宮下仁司
3位 伊藤亘希
4位 大坪純平
5位 藤原盛企
6位 木村眞一朗

3と4,5と6が入れ違ったが、全然OK。なるほどという順位だった。宮下の好演の後のヒナステラは、単独で聴くのより結構下に評価されたのだろう。ミスが少なくても音楽が足りなかった木村より、ミスを連発しても攻めまくった藤原が上に来たのが、好印象だった。やはり、しっかりした基礎力がある人が間違えても、それはもともと弾けない人のミスほどには採点に響かないのだと、改めて思った。

さらに詳しい感想は現代ギター誌にて!

とても大事な新曲ソロと、二重奏の初演2013/05/31 00:43

またひとつ、自分の人生にとって大事な曲ができあがりました。もちろん、今までのものも大事なのですが、これはひときわ特別に大事という感じです。こういった曲を通じて私が言いたいことが少しずつ周りに伝わっていけばと思います。具体的に何を伝えたいかをここでは言いませんが、それぞれの一ページ目を見てもらうと、分かる人にはわかってもらえるのかもしれません。ちなみにこの曲は井上仁一郎君のために書きました。

このブログには複数の画像を貼り付けられないのですが、各楽章の最初のページを、下記のFBの書き込みにアップしてあります。
http://www.facebook.com/siyoh.tomiyama/posts/382907668484298

ところで、間近に迫った初演がひとつあります。6/16の日本ギター重奏フェスタのガラコンサートで、「Story for Never Ending Night」の二重奏が初演されます。
http://orange.zero.jp/primavera.rose/sub9.htm

とてもおもしろい曲なので、是非皆さんに聞いてもらえるとありがたいです。