生まれつきの才能がなければ上達には限界がある?2014/07/02 20:52

エジソンの有名な言葉に「天才は1%のひらめきと99%の努力(汗)」というのがあります。
この意味は二通りに解釈されています。
1. いくら天才でもたくさんの努力が必要。
2. いくら努力してもひらめきがなければダメ。

原文は
"Genius is one percent inspiration, ninety-nine percent perspiration"

英語は、より強く言いたいことを最初に持ってきます。日本語とは全く逆ですね。それを考えるとここから感じるのは、やはりインスピレーション、つまりひらめきを大事にしているということ。その雰囲気をより良く出して解釈してみると、こうなるのかもしれません。

3. ひらめきなんて1%でいいんだ。それさえあれば99%の努力で何とかなる。

私はこれが、エジソンの本来言いたかったことではないかと思います。なぜこんなことを書いているかというと、こんな記事があったからです。

「練習は時間の無駄」生まれつきの才能がなければ楽器やチェスの上達には限界があるとの調査結果
http://irorio.jp/asteroid-b-612/20130522/59744/

この調査をとらえる上でまず考えなければならないのは、効率の悪い、あるいは間違った練習をいくらしても上達はしないことです。みながそれぞれに見合った正しい練習をすれば、それだけで調査結果がかなり変わるでしょう。とはいえ、ほぼ確実に、どんなに正しい練習をしても、上達の差が歴然としてくる場合が出てくると思います。そこには一体何があるのでしょう。

エジソンの例で考えましょう。1%のひらめきなんて、日頃生活していればほぼ誰でもが経験することです。そのひらめきがないとしたら、その人は人生に疲れ果てて、希望を失っているのかもしれません。つまり前向きに生きて、残り99%の努力をする気があるのなら、誰にでも天才と呼ばれる機会が与えられることをエジソンは言っているように感じます。

練習で上達するかしないかの大きな差は、このひらめきにあたる一つのポイントにあります。それは、練習した先にうまくなった自分がイメージ出来ているかどうかです。そのビジョンがないと、それこそ「才能がない」と思われるほど上達がない局面があり得ます。何しろ、自分の潜在意識レベルで自分がうまくなることを否定していたら、うまくなれるはずがないのですから。もう一つ、その潜在意識レベルで、自分はうまくなるために練習時間を使うことを欲しているのか、というのもあります。実はもう少し他のこともやってみたい、練習時間を削りたい、などと思いながら練習してもその効率は悪くなります。

練習してもなかなか上達しない時、それは自分に才能がないからだと思うのはあまりに短絡的です。米ミシガン州立大学の心理学教授ザック・ハンブリック氏によれば、「チェスなどのゲームや楽器の分野においては、どんなに練習をしても、生まれ持った才能がなければ上達は限界があるそう」とのことですが、そのような結論を出すこの人は、人間の考察が浅いのではないでしょうか。どんなに練習しても限界を感じたとしたら、その時考えるべきことは:

正しい練習をしているか
その練習方法は自分に合っているのかどうか
自分自身で限界を定めていないか
うまくなるために練習に使う時間と、それによって得られる期待のバランスが合っているかどうか

こうした事柄ではないでしょうか。

ちなみに、持って生まれた才能があるとしたらそれは、今日ギターを初めて触ったのに、いろいろな名曲を弾ける人がいたときです。もしそんな人がいたら、自分には才能がないと思うしか無いです>_<

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