2006年に再スタートしようとした頃2015/02/16 09:03

2004年に新フォームを目指し始めたのが、2006年にはある程度落ち着いて、コンクールなんかも受けてみました。

2月にモイスィコス国際ギターコンクールを受けた時には、ソルの«グラン・ソロ»を弾いていたし、バッハのBWV996,Preludeなんかも弾いていました。この頃録音したこのPreludeがあるので、リンクを貼ってみましょう。
http://www.asahi-net.or.jp/~qr7s-tmym/blog/PreludeNo1.mp3

こんな風に2月は弾いていたのですが、5月に友人の教室のピアノ発表会に呼ばれこれを弾こうと控室で弾いてみたら、全く弾けないのです。pとmを一緒に弾くと、その後にiを弾けなくなってしまいました。そこですべて運指を変えるわけには行かないので、その日は違う曲を弾かせてもらいました…

それまでは一本一本の指に不調が来ていましたが、このように2本の指を同時に弾いた後の不具合は初めてです。それはまたすぐ克服できたのですが、5月に私が弾くのを見ていた知人が、「壊したのはiでしょう」と言ってきました。その人は私の経緯を知らないのに、私の演奏を見てそう言ってきたのです。

言われてから改めてよく観察すると、確かに当時のiの動きは何か異常でした。他の指と違って、プルプルと震えながらタッチしているみたいです。このときからiの芯をしっかりさせるためタッチを変え、またいろいろな曲が弾けなくなりました。そしてこの矯正は意外に長く、数ヶ月かかることになります。

それでも11月頃にはなんとかなり、12月からはライブ活動を再開する予定をたてて、結構難しい曲も弾いていました。ところが…

ディクシャとジストニア2015/02/16 10:43

ディクシャとは、簡単に言うと、脳の回路を開く儀式です。元々はインドやチベットにいるマスターが、ただ一人の弟子だけに悟りを授ける儀式でした。これだけでは何がなんだかわからないと思いますが、興味のある方はネットで調べてみてください。ちなみに写真は、長い間途絶えていたこの儀式を復活し、世界に広め始めたカルキ・バカヴァンです。

昔からの友人が、こんなものが最近流行ってきたと教えてくれて、私は面白そうなので受けてみました。この儀式は、誰が行うかによっても結果が変わるし、そもそも儀式の後に具体的に何が起こるのかはわからないというものです。これを2人から受けたときには、特に変化を感じませんでした。しかし、死期が迫っていたある人のディクシャを受けた時、右手に劇的な変化が起きたのです。

時は2006年11月、アルベニスの«カタルーニャ»(https://www.youtube.com/watch?v=VXX9vMEOe-Y)なんかも人前で弾いていました。この曲をバルエコの演奏で初めて聞いた時、「こんな曲を弾けるギタリストが出てきたんだ。メチャ凄すぎる」と思い、自分がそれを弾けるようになるなど夢にも思いませんでした。

そんな難曲にも手を出していたのが、前述のディクシャを受けた日から、中指(m)の後に人差し指(i)を弾くのが、これ以上ないほどできなくなったのです。mを弾くと指がこわばり、その後1秒以上経たないとiを弾けないのです。«カタルーニャ»の特徴的なリズム「タータタッ」がまるっきり弾けなくなり、慌てて全て逆指にしたものです。

最初はいつもの、1,2週間経つと復活してパワーアップするという流れのひとつだと思っていました。しかしこのときは1ヶ月経っても全然良くなりません。結局それが治まった時にはかなりパワーアップしたのですが、それは半年近く経ってからでした…

このディクシャとギター演奏のわけの分からない関わり、あと2回出てきます。