四重奏版「飛翔」2009/02/16 11:33

昨年、成蹊大学のために書いた合奏曲「飛翔」の四重奏バージョンができあがった。合奏とは調も変えて、新規パッセージが入ったりしている。

自分が曲を書くとき、どれも最高にいい曲だと思って書いている。しかしその一方では、世間がどんな曲を気に入りやすいかも分かっているので、自分的には最高にいい曲なのに、あまり弾く人はいないかもということが起きてくる。ところがこの曲の場合、世間の好みとも一致していると思う。そういう意味で、これは「最高にいい曲」だと言える。

曲はひとつながりで17分程度だが、大きく4つに分かれるので、それぞれの冒頭譜を公開しよう。
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マーラーの7番2009/02/28 09:37

先週の土曜日は珍しくオーケストラを聴きに行った。しかもマーラーの7番。80分程度の5楽章形式。4楽章にギターが使われていて、それを友人が弾くので聴きに行った。

ただ、この曲。いったい何なの?って感じ。1,2楽章はちょっと古典的な感じで、悪くない。3楽章はひたすら異様で不気味だけど、それもまた一興。4楽章は聞きやすく、ギターとマンドリンが入っているのもよかった。し、か、し。なんなの、あの第5楽章は?

主題が出て、ちょっと展開したかと思うと違う楽想へ。主題を対位法的に展開させたいように見せて、全然展開させない。すべてが不完全燃焼のまま、すぐに違う音楽に飛んでしまう。そういう散文的な曲を否定するわけではないが、この曲の場合、それぞれの要素が不完全過ぎると思う。要するに、がらくたの寄せ集めとしか思えなかったのだ。

元々、この7番は難解だということで、ほとんど演奏されて来なかったらしい。特に最終楽章は賛否両論だとか。私としては、もう一回聞いてやはりダメだと思ったら、もう二度と聞かない曲だろう。第5楽章が違う曲ならよかったのに・・・

ところで、あれだけの大編成の真ん中に座らされて、40分以上出番を待っているというのは、何気に大変だろうなと感心した。