とんでもないことをちょっと2013/08/04 00:16

今日いくつか、日本国内で、死んだはずの人から電話・メールを受けたという話を読みました。ただ、どの事例を見ても、その出来事にうまく対応できていません。これで、いろいろと思ったことがあります。

こういった電話やメールは別に珍しいことではなく、世界中に起こっています。中には意識的にそういったコンタクトをとって、遺族に直接話をしてもらっている例もあります。でも、そういった事実があることは世間に知られていません。15年くらい前にそういった本を翻訳して出版したことがありますが、それも絶版になりました。しかしそういったことが日本でも実際に起きるとなると、できれば事前知識をしっかりと持っていて欲しいと思います。

そもそも、こうした異常体験をする人は、なぜか女性が多いようです。しかも、たいていは冷静に判断できず、パニックになったり、不思議なことがあったというだけで、何の進展もなしに終わってしまいます。男性の場合には冷静な人が多いのか、現在残っている、発信源を調べたり、本当に故人と特定できるかどうか調べたりした記録は、通常男性のものです。死後の世界がどのようなところか、そことの連絡がどこまで進展しているかについて、世間一般に正しい知識が広まってくれば、女性でもそういった出来事に冷静に対処できる人が増えてくるのかもしれません。

私は小学校の時からこういったことを調べ、現在は、死んだ人の行き先はこれ以上調べる気はないというところです。最近は、人間とは異なる存在(神仏、妖怪、天使など)や、更に先の、この世とあの世のすべてがどういう原理で成り立っているのかなどに興味を持っています。昔は皆に、もっと死後の世界に正しい目を向けて欲しいと思っていました。通常こういった世界には、全く目を向けないか、目を向ける人は宗教というフィルターでその目を曇らせているのが普通です。その後、死ねば分かるのだから、別に今知らなくても良いかとも思っていました。それが最近は、すべての人がそういったことも少しは考えたほうが良いと思って来ました。なぜなら、世間で言ういわゆる「あの世」は、「この世」以外の世界のほんの一部分でしかなく、全体はあまりに広大な世界だからです。だから、何もわからずに死んだ場合、ほんの少しだけ余計にわかるだけで、生きている時の知識とそれほど変わらないと言えます。更に言うなら、あの世とこの世は切り離せません。

この世で生きていても、近所にある稲荷をどこかに移す必要がある、などと言った必要性が生じることがあります。その際に、この世とあの世すべてを見据えた感覚がないと、よく考えずに稲荷を移転して、その後の人生が没落していくということがあり得ます。例えば日本で言う「神仏」を、私はこんな風に考えています。

「ものすごいエネルギーの塊で、それに関わる人の心によって正にも負にもなる。また、それ自身もひとつの意思を持つ。」

ということで、何も考えずに簡単に扱えるようなものではないと言えます。こういうものを宿した神社が日本各地にあるし、お寺にも何かそれなりのものがいる可能性は大です。つまり何を言いたいかというと、視えない世界はこの世と直結しているということです。また、こういったことをよく知らないで死ぬと、向こうに馴染めずに、この世に変なちょっかいを出してくる存在に成りかねません。

死んでから迷惑を掛けないため、この世をより良く生きるため、すでに亡くなった人たちに安心してもらうため、その他いろいろの理由から、これからの時代、目に視えない事柄にもっと心を砕いて生きてもいいのではと思った、今日この頃でした。

お化けと幽霊、その他2013/08/17 21:08

お化け=ちょっと怖い
何を考えているかわからないから

幽霊=あまり怖くない 
しょせん、一度死んだ人間であるだけだし、たいていは力を持たないから

人間=ときどき怖い 
実力行使して、いつでも殴りかかって来ることができるから

日本で神や仏と呼ばれるもの=かなり怖い
どんな流れから生まれたかいろいろあるが、とにかく力を持っているから

西洋で唯一神と呼ばれるもの=うかつに関わらない方がよいと思う
人間からあまりに遠すぎて、お互いに理解できないと思うから

第38回GLCギターコンクール2013/08/19 01:55

さて、少し書いてみましょう。

小学校低学年は飛ばして、高学年。前にも同じことを書いた記憶がありますが、小学校の高学年になると、突然、低学年からは予想できない、とてもよい演奏が出てくるのです。

1位 原田斗生
2位 坂本和奏

この二人はとても面白かった! とくに二位の坂本さん。ポンセの《ソナタ・ロマンティカ》第四楽章という難曲に挑んで、ちょっと玉砕してしまった感がありますが、音楽性、指さばき共に見事なものでした。一位の原田くんのメカニクスに比べるとほころびが目立つもの、普通に考えるとかなりなレベルです。ただ、今回の敗因は選曲ですね。だいたいこの最後の和音の連続。ここを説得力を持って弾けるギタリストは果たして世界にいるのでしょうか。セゴビアもかなりの小節をカットして弾いてます。彼がカットするということは、それだけ、「そのまま弾くと退屈になる部分」なわけです。出版までこのまま行ったということは、誰かがこのまま弾いて効果を出せると思ったからかもしれませんが、この楽譜のままに弾いて「さま」になった演奏を聞いたことがありません。しかも、楽譜の明らかな間違いをそのまま弾いていたり、この四楽章にはかなりの落とし穴があるのです。それに果敢に挑んで、玉砕気味だった坂本和奏さんはこれから非常に楽しみです。

原田斗生くんももちろん良かった。ただし、この年頃の男女の感受性の差は、なかなか埋められないようで。同じくらいの年頃なら、この頃は女性のほうが圧倒的に感受性が豊かです。それでも、音楽性がより豊かな坂本和奏さんを、やや単純とはいえ圧倒的な安定、そして推進力の流れで抑え一位となった彼も、これからが楽しみです。

中学校の部は、一位の金田栞奈さんに感動しました。彼女の自由曲はバリオス、《大聖堂》の第二、三楽章。この第三楽章に、新しい美を見た気がしました。私は個人的に、この曲を「聖堂での祈り」と考え、あまり元気の良すぎる演奏は嫌いでした。むしろ淡々と、密度の濃い時の流れを感じさせる演奏が好きだったのです。しかし彼女の今日の演奏は、単に元気が良いというのとは全然違っていました。かなり統制された、非常に大きなダイナミクス。途中までは作為的と思えたりもしました。ところがだんだんとその流れに飲み込まれ、こういう表現もまた、今までに聞いたことのないほど切なく激しい祈りを表せると思ったのです。だから、彼女がGLC賞をとれたのは嬉しかったです。

ただ正直に言うと、予選の演奏は全然良いと思いませんでした。私は中学校の予選審査ではなかったのですが、彼女の番まで半分くらいの演奏を聞きました。その結果、この演奏では残れないかもしれないと思っていたのです。その後に続いた人たちが不甲斐なかったのか、それでも何とか残って、こうして本選で花を咲かせることが出来てよかったと思います。

高校は混戦でした。一応順位はつけたものの、他の人の順位が食い違っても全然あり得る感じ。皆それぞれの良い所と悪いところを持っていて、単純にどちらが上と言い難いのが高校の部でした。結果はこちら。

1位 斎藤優貴
2位 片根柚子
3位 秋田杏樹里

斎藤優貴くんは無難に逃げ切った感じ。片根柚子さんはかなり熟成された音楽を展開するも、「祈りと踊り」の持つ怪しげな美しさが今ひとつ表現できていなかったと思う。あちこちの技術的なほころびも気になった。秋田杏樹里さんはとてもよい音楽性を持っているけれど、まだ他の人に比べてメカニズムが弱い感じ。

大学はこんな感じ。

1位 渡邉茜
2位 原秀和
3位 木村眞一朗

渡邉茜さんの「主題と変奏と終曲」は、かなり作りこんであった。この曲の魅力をかなり引き出していたと思う。原秀和くんのトゥリーナの《ソナタ》も悪くなかったが、スケールで鳴り切らない音が続くのは、この曲では許されない。この、特に三楽章は、「パキパキ」という、小気味良いスケールが流れないとダメだと思う。木村眞一朗くんは、《椿姫の主題による幻想曲》をそれなりに良い感じに弾いていたが、どうしても情緒の足りなさを感じてしまう。この曲が要求する情緒は、普通の生活からは生まれにくいものだが、そこは想像力で何とかして欲しいものです。

ということで、今年もGLCコンクールが終わりましたです。より詳細な結果はこちらへ。
http://www.glc-guitar.com/competition/performers/2013.html

NHKで「亡き人との再会」を2013/08/22 08:41

故人とコンタクトしたと思う、という事例を集めた研究は、今までにたくさんあります。一番有名なのは1886年にイギリスで出た「Phantasms of the Living」でしょうか。調査の結果裏が取れた、厳選700例ほどを、1400ページほどかけて紹介している本。それ以降もあちこちからこの手の本が出されているけど、それによって変わったのは、こういった事例を説明するために、テレパシーとかいろいろな超能力の存在が考えだされたということ。なぜそうなるかというと、学者たちにとって、死後の世界はないものと最初から決まっているからです。それでも、これだけちゃんと調査された事例が多いと何らかの説明を付けなければならず、生きている人たちが特殊な能力を持っているという説明に行き着くわけです。

NHKで珍しくそんな番組をやるそうですが、この番組の事例も、すべて生きている人の気のせいか、超能力で片付けられるのかな…

シリーズ東日本大震災
亡き人との"再会"
~被災地 三度目の夏に~
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2013/0823/