私、立ちます!2014/12/04 22:28

最近、立って弾くのに違和感が無くなりました。下手に足を組んで弾くより、よほど弾きやすい。本格的なクラシックの、しかも足台ではない補助具を使う(私はギターレスト)姿勢の弾きやすさにはまだかないませんが、もう少ししたら立ったほうが良くなってしまうかも!

ということで、13日は、

立ちます!

ちなみに実はこの日、みななさんの新CDの発売日でもありまして、昨日彼女がこんな動画を作成しました。是非見てください!
https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=7aa2YdqFbus

リサイタルとコンサート、そして東京国際二次予選2014/12/07 02:49

私の感覚として、リサイタルは「ここまで頑張りましたんで聞いてください。お金はいただけるだけで結構です」で、コンサートは「とにかく面白いものをやるので、それなりにお金を払って来てください」という感じです。そして私のやりたいのはコンサートですね。今日も13日のライブ(=コンサート)の練習をしてきましたが、かなり良い物を提供できそうです! まあ、でも、いくら本人に自信があっても、それが受け入れられるとは限りませんけどね(笑)

ちなみにこう考えると、コンクールもリサイタルの一つの形態かも。
今日は東京国際ギターコンクールの二次予選を聴きに行ってきました。

今年はスケジュールが合わなく、現代ギターの原稿を書かなくても良いので、ちょっと好き勝手に書いてみましょう。

今日は11時開演に間に合わなくてもいいと思いながら、実際少し遅れて行きました。というのも、一番手が例のCampanarioだったからです。ご存じの方もいると思いますが、彼は過去に二回、本選に行きながら、二回とも連絡を入れずに棄権しました。その彼が昨日抽選に来ず、その結果一番手に選ばれたということを知ってから、私は彼が予選に出ないと予想していました。その期待を裏切らず、彼は再びカンパナりました(=大切な場面をすっぽかすという、新しいギター業界用語)!

それはさておき、事実上の一番手となったCameron O'CONNORの演奏はすごかったです。今までにここまで完成度の高い演奏を聞いたことはほとんどありません。課題曲のバッハは、声部をよく弾き分けて、アーティキュレーションもしっかりしている。強弱とアーティキュレーションを使った同じフレーズの繰り返しも見事。しかも音色がとても整っている! 音色、表情、構成感などがすべて素晴らしいのです! テデスコの«ロンド»も、ここまで整って表情のある演奏を聞いたのは初めて。非常に知的で洗練された演奏でした。彼は当然本選に通りましたが、明日の演奏が楽しみです。

次のXavier JARAは、歳相応(93年生)に幼い演奏でしたが、メカニズムはしっかりしていて、本選に残りました。その次はThomas CSABA。最近名古屋コンクールで一位となり、素晴らしいと聞いていたのですが、最初に弾いた自由曲はとても素晴らしかった。ただ、その後に弾いた課題曲のバッハはあまり良いものとは言えません。やたら速いルーレや、重々しいジーグにはとても違和感を感じました。それでも自由曲と総合的に考えれば、本選に通ったのはうなずけます。

次は秋田勇魚。ちょっと不確かな発音が多く、それでももしかしたら通るかもとは思ったものの、残念ながら本選に進めませんでした。斎藤優貴は、若干強弱の差が出ていない、ちょっとしたミスを繰り返すということがあったものの、音色が整っているからそれでも通ると思っていたら、本選に残りました。

飯野なみは全体的におとなしく控えめな音に聞こえ、さらに弾くのが若干苦しそうに見えたのがマイナスでした。大西洋二朗は、出だしからしばらく最高だったのが、結構大きなミスをしてから崩れていった感じです。

次は小暮浩史。左手に起因する不確かな音がそれなりにありましたが(借り物の楽器だったそうで)、音楽の作りはしっかりしていて、また自由曲の完成度が高かったのもあって、予想通り本選通過しました。その次のMinseok KANGは、まだまだ音楽が幼すぎますね。彼は92年生まれとのことですが、彼に比べると93年生まれのXavier JARAは、ずっと大人だったように感じます。

山田大輔は外人勢、そして本選に通った他の日本人に比べて細かい音色のコントロールができていないようですが、それ以外の技術は確かなものです。自由曲としてアルベニスの«マラガ»を選び、ギターでは本来無理な内容を、それなりに聞かせていました。それは確かにすごいことです。でも、この曲を例えばオーケストレーションして演奏した時のことを考えると、彼の今回の試みは、一人でギターで弾いたということだけが際立って、それ以外の芸術的価値は見出し難いと言わざるを得ません。

最後の吉住和倫は、課題曲で大きなミスを何度かしたのが残念。自由曲のヴァシリエフの、特に«ワンダラー・イン・タイム»ではとても印象的な表現を見せていました。

という感じの二次予選でした。少しでも雰囲気が伝わったでしょうか。

第57回東京国際ギターコンクール2014/12/09 00:50

予選の後はMarko Topchiiのコンサートをパスして、13日のライブの合わせ。その後は美味しい焼肉を食べながら打ち合わせ。

さて、本選に行くと、昨日のTopchiiはすごかった、スタンディングオベーションも出たとか。。。ちょっとは聞いてみたかったんですけど、でも今回初めて合わせる曲もあったので、この練習は外せなかったんですね〜。それに、トモサンカクっていう赤身肉が、すっごく美味しいんですよ!

それはさておき、本選について軽く書きましょう。

本選は、予選で最高の演奏をしていたCameron O’CONNORから始まりました。今まで、予選ではとても素晴らしいけれど、本選はさほどではなかった人が何人かいます。そして彼も、その一人でした。。。
ロドリーゴの«ファンダンゴ»から始まったのですが、すごくよく整って、考えられた表現です。でもこの曲が、そんなきれいきれいの表現で良いの?と疑問に思いました。リズムよりは優雅さが全面に出た感じです。その後も聞いていくと、構成感はしっかりして表情もすごくて丁寧だけれど、ダイナミクスの幅が決定的に足りないのが際立ってきました。

次の齋藤優貴は、Cameron O’CONNORに足りないのはこれだ!と言わんばかりの、思い切りの良い演奏。でも、自由曲に選んだバッハのソナタ3番のフーガは、まだ全然消化できていないように感じました。

小暮浩史はバランスの良い選曲で、今までにも増して素晴らしい演奏。圧倒的なアピールはなかったものの、すべての時代を適切に、表情豊かに確実にまとめていました。ちなみに課題曲の演奏は、最後のThomas CSABAの次に良かったと思います。

次のXavier JARAは、まずとにかく凄い音色に惹き込まれます。それで奏でられるダウランドは、今までクラシックギターでは聞いたことのないくらい、独特で素晴らしいもの。その後彼は、よどみない、非常に高いメカニズムを見せつけてアピールしてきました。とは言うものの、ロドリーゴの«トッカータ»は無理だったのでは。この曲の実演はあまり聞いたことがありませんが、その中ではものすごくしっかりしてはいます。ただ、あの曲はギターでは到底不可能な、彼ですら弾けないレベルまで要求している曲なので、聞いていて不満でした。

山田大輔は本選に出た他の奏者と比べると、明らかに見劣りしてしまいました。しかも自由曲のひとつに選んでいたテデスコの«ロンド»は、前の日にCameron O’CONNORが好演していただけに、彼に比べると全然表現が足りないのが見えてしまいました。

最後のThomas CSABAは、ファリャの«ドビュッシーの墓に捧げる讃歌»は、以前聞いた小暮の演奏や、他の人の演奏より明らかに表現が足りなく感じます。バッハもそれなり。しかしモーの«ミュージック・オブ・メモリー»、そして課題曲は素晴らしかった。«ミュージック・オブ・メモリー»は今までに聞いて最高だと思っていたPetri Kumelaの演奏を超えていました。ただ、課題曲の譜面を把握している人が、彼は二小節飛ばした、と言っていました。

全部聞いてまず思ったのは、1位をとれるとしたら小暮浩史、Xavier JARA、Thomas CSABAの誰かだということ。小暮は他の2人に比べると、前に出てものすごくアピールするものが足りなく、はっきりした粒立ちの良い音でバリバリ弾くこともありませんでした。Xavierはすごいメカニズムでしたが、課題曲の表現では他2人に負けている気がします。Thomasはファリャがあまり良くないこと、«ミュージック・オブ・メモリー»で何度か忘れそうになったのか、流れが淀んだこと。課題曲の小節飛ばし。3人とも何がしかのマイナス要素を持っているわけです。

次にCameron O’CONNORと齋藤優貴が、どちらが上になるかわからないけれど、続くだろうと思いました。そして6位は山田大輔の予想。

結果は下記ですが、得点を見ると4位までほとんど差がありません。
1st prize Thomas CSABA 117.5
2nd prize Xavier JARA 117
3rd prize 小暮浩史 116.5
4th prize Cameron O’CONNOR 116
5th prize 齋藤優貴 106
6th prize 山田大輔 97

Cameronが予想より高く評価されましたが、他はすべて予想通りと言えば予想通りです。上位3人の混戦模様はよくわかります。Cameronのようなタイプが、そこと接戦するほど高く評価されたのはやはり、このコンクール審査の新傾向なのでしょうか。正直この4人ともリサイタルをして、観客を楽しませる力を持っているでしょう。特に、自分のマイナス要素を見せない選曲にすれば、納得のコンサートになると思います。

ありがとうございます!2014/12/14 02:22

今日、みななさんのスリーマンライブに来て頂いて方、来ようと思ったけれど都合が合わなかった方、ちょっとでも気にして頂いていた方、みんなありがとうございます!

ポップスの伴奏をするようになってからまだほんの数ヶ月。それが、こんな満員電車状態の観客を前に演奏できて非常に嬉しいです。100人以上入っていたのではないでしょうか。しかも私の新曲も歌ってもらったし。「I am Love」いかがだったでしょう。

今回のみななさんの新曲「Evening Glow」も、とても好きな曲です。最初は彼女の弾き語りで、そして最後にまた、3番手のthe Addiction Drop'sのお二人に私のギターも絡んで、しっとりと弾かせてもらいました。てか、2番手のフウセンカヅラ(http://ameblo.jp/fuusenkazra/)さんも、the Addiction Drop's(http://www.add-drops.com/)さんも、そしてオープニングアクトのカミオマリコ(http://ameblo.jp/mzmz-7dkdk-21/)さんもみんな完成度が高い! 今日は充実度の高い内容だったのではないでしょうか。

さあ明日は、というか完全に今日は、小田原にトラサルディとウグムント・ヨハネッソンのコンサートを聞きに。ウグムントくんが私の曲をどんな風に演奏してくれるのか、非常に楽しみーーー。
こんな曲を弾いてくれる予定。


あっ、この動画。改めて聞くと、撮り直して早いとこ消したい…

12月の週末は音楽三昧2014/12/27 09:02

21日のカリス忘年会
ちょっとした慌ただしさが一段落して、今日は少し落ち着いた気分。

12月の週末はどれも濃いものでした。最初の土日は東京国際ギターコンクール。13日はみななさんとのライブ。14日はギターデュオ、トラサルディと、アイスランドのギタリスト、ウグムントくんが私の曲をいろいろ弾いてくれました。

ウグムントくんが弾いてくれた«ラヴェルの墓»第一楽章、«It's all an Illusion»はとても独特で、私が考えていたのとはまた違った曲の良さを出していてくれました。トラサルディも«遠い記憶の足音»を好演、そして最後に三人で«アメージング・グレイス変奏曲»を弾いてくれました。これまたウグムントくんによる独特の解釈です。こんな風に、自分の曲の、自分が考えていなかった表現を聞くのはなかなか楽しいものです!

20日はまず友人のロックライブを聞きに。カバーだけでしたが、結構好きな曲ばかり。ヴァン・ヘイレンの«Jump»を久々に聞きました。それと、どこかで聞き覚えのあるこの曲がとても良かった。

Hardcore SuperstarのOne More Minute
http://www.youtube.com/watch?v=Cmj7KcSzHmY&sns=em

その後は別な友人のアコースティックライブを聞きに行って癒やされました。ゴリゴリのハードも、こうしたアコースティックっも、クラシックも民族音楽も、良いものはジャンル関係無しにどれも良いものです!

21日は恵比寿のギターショップ、カリスで弾き納め会。例によって各自が10分ずつ弾いた後、今回はゲストが二組。岡野聡子さんの19世紀ギター演奏はとても清潔で落ち着いた演奏。その後の松本夫妻の«アランフェス協奏曲»がまたすごかった! この方々はアマチュアで、プロの技術に比べれば及ばない部分が確かにあります。しかし、プロの演奏ではそう滅多に聞かれない、とてもエネルギッシュで爽快感のある、音楽的にも素晴らしい演奏でした!

そして今週の週末は、なぜか早稲田のギタソ現役・OBによる合宿に混ぜてもらいます。早稲田ギタソとのつながりは結構深いんですよね。元々、学生時代から知っている小暮くんを中心に、生田直基くんやみななさんとかいろいろOB、OGと知り合って、そしていつの間にか現役生たちとも知り合って。藤元くんや秋田勇魚くんなんかも、他大学からギタソに遊びに来ているし。そうこうしているうちに、こうして合宿に混ぜてもらえるようになったのでした(^_^)