ピアノ発表会: 音楽、音楽、音楽！

今日は友人が教える個人ピアノ教室の発表会で、ギターの演奏をしてきた。今回のためにアレンジしたピアノ曲、ドビュッシーの「ゴリウォックのケークウオーク」はなかなか好評だった。演奏は自分的に今一だったが、これは完全にギター曲にできたと思う。つまり、編曲によって元のピアノとは違う良さを出せたと思っている。

それはさておき、この発表会はそれぞれの生徒の演奏の前に、先生が、この人はどんな状況でピアノを練習しているのか、この人にとってピアノはどういうものなのかを話してくれた。それを聞いてから演奏を聞くと、その生徒さんの人生までが見えてくる。皆それぞれ背負っているものが違う。

高校から始めて音大に入った生徒がいると聞いて、自分もそうしたいとピアノを始めた生徒。
部活の厳しい先輩に、「早引けするなら辞めろ」とまで言われながら発表会に出て来た生徒。
耳が聞こえなくなって、一時期は演奏ができなかった生徒。
不良少年だったのが20歳からピアノを始めることによって更生し、今はあちこちのアマチュアコンクールで入賞し、自分自身の体験を語り広めている生徒。
その彼にこの先生を薦め、レッスン代、楽器代、住むところの手配まですべての経費を稼ぎ出し、それを惜しみなく与えたお姉さん。

ここには書ききれないくらいのたくさんのドラマがあった。単に代わる代わる出て来て弾くだけの発表会より、格段に素晴らしい。友人の上園賢一君は、ピアノとともにそれ以上の大切なものを教えていると思った。