Pastoral-想い出2010/01/29 00:15

「くつ下とケムリ」の公演にギター曲が使われていた。結構耳に残ったので脚本家に聞いたら、村治佳織さんの同名のCDに入っているラストの曲、ロドリーゴのPastoralだということが判明した。

実は何気に楽譜を持っていた。しかし、やたらと変に難しすぎる。そこで、他の人はいったいどうやって弾いているのか、とiTunesを見たところ、ピアノの演奏がヒット。この曲はもともとピアノ曲で、私の持っていた楽譜も良く見たら、ぺぺ・ロメロの編曲だった。そのピアノの演奏がとてもすばらしい。その後村治さんの演奏も聴いてみたが、正直そのピアノ演奏と比べると全然良くない。やはりギターだから、制限が多すぎてそれなりの演奏になってしまったのかと思い、他のピアノ演奏を探したが、それは村治さんと大差ない演奏だった。つまり、最初に聞いたピアノ演奏が、飛びぬけて良いようなのだ。

それを弾いたのが誰なのか良く見たら、なんと、ロドリーゴ本人だった。たいていは、作曲者本人が演奏したからと言って良い演奏にはならないが、これに関しては違ったようだ。

と、こんな風に書いてきたが、演劇で実際に使われていたのは村治さんの演奏だった。それでも、今回の内容とあわせて十二分に印象に残っている。良い曲は、演奏にあまり左右されないと言える。

これからこの曲を弾くたびに、この「くつ下とケムリ」の公演を思い出すだろう。そんな風に、特定の想い出に結び付いた曲をレパートリーに持つことが出来るのは、とても素敵なことだと思う。

だから、音楽は好きだ・・・。