スペインギターコンクール2010/08/25 20:31

ここ数年、毎年聞いていたが、昨年は聞かなかった。
今年は

10/9 谷辺さんのマスタークラス
10/10 スペインギターコンクール
10/11 富川さんの気合いのはいったリサイタル

このようにイベント続きなので、またパスしようかと思っていた。この中でパス出来そうなのはスペインギターコンクールだけなので…。
とは言え、一応誰が出るかは見てそれで決めようかと思っていたら、スペインギターコンクール協会からチラシと、何と招待券が送られて来た。チラシを見ると彼も、彼も、こちらの彼も、あちらの彼も出ている。これはやはり聞きに行かねば!

藤元高輝コンサートとパッショーネコンサート2010/08/29 01:34

藤元高輝コンサートはとても硬派のプログラム。

プレリュード「無伴奏チェロ組曲第5番」より/バッハ
シャコンヌ/バッハ
ギターソナタ ニ長調/自作
グロスター「王宮冬の音楽第1番」より/ヘンツェ
ソナタ・ジョコーサ/ロドリーゴ
パッサカリア/タンスマン
内なる想い/アセンシオ
ノクターナル/ブリテン

彼の演奏は立体的で、音楽を分かりやすく解説してくれる。アーティキュレーションもしっかりしている。強弱の幅もとても広い。以前は頭だけで音楽を作って、頭だけでフォルテを出していた感があったが、だんだんと心からのフォルテが見られて来た。しかし、、、まだどこか、なんというか、どこに行きたいのかが分からないときがある。ときどき音楽が、とても儚く感じる。どう言ったらいいのか、たまにステージからいなくなるというのか。どこか儚い…

という抽象的な表現は脇に置いて、

彼のバッハ演奏は結構好きだ。「シャコンヌ」は、私が目指したい演奏と全然違ったけれど、それでもすごく面白かった。「王宮冬の音楽」も、どうせなら全曲聴いてみたいと思える演奏。と、こんな感じで前半は快調だったが、後半はちょっと疲れが見えたのかも。でも、「ノクターナル」のdreamingの変奏を、あの速さで、あのバランスで聞けたのは非常に嬉しかった。Passacagliaの変奏も、とても気持ちよいくらいに攻めていて、あの迫力は楽しかった。この「ノクターナル」はまた聞いてみたい。これからも彼の成長を見守って行きたいものだ。


今日はパッショーネのコンサート。

二重奏で演奏された、藤井眞吾さんの「ラプソディー・ジャパン」が結構楽しめた。童謡や唱歌を題材にしていて聞きやすいのはあるが、演奏も非常にノっていて心地よかった。クレンジャンスの四重奏「四大元素」もなかなか良かった。途中でちょっとアンサンブルに乱れが出たのが残念だけれど、クオリティは高かったと思う。三重奏のヴューストホフ「サンバ協奏曲」も楽しかった。次の、ミヨーの「スカラムーシュ」も三重奏だった。ただ、この曲に関しては原曲のピアノ二重奏による豪華絢爛なイメージがあるので、ちょっとギター三台では物足りなかったかな。しかし最後の六重奏、バッハの「ブランデンブルグ協奏曲 第6番」は、ギター6台でもとても素晴らしく響いていた。これからも弾き続けて、もっともっと完成度を高めて行く価値があると思う。

ちなみにこの後のアンコールで「スペイン舞曲」が弾かれたが、重奏コンクールのときよりずっと良い演奏だった。これなら一位だったかもしれない。

なお、9/12にパッショーネの2人、遠藤峻と鈴木洋平のコンサートが雑司ヶ谷音楽堂で14:30からあるそうだ。興味のある人は是非足を運んで欲しい。