ジストニアを治すためにやってきたこと2010/10/24 23:14

せっかく治ったので、自分が何をやって来たのかを書こうと思います。まずは大前提としてこれがあります。

※今まで弾けていた曲が弾けなくても気にしない
※とても簡単な曲が弾けることを喜べる意識を作る
この意識がないと、ちょっと練習を続け、治して行くのは辛いでしょう。自分は最初、今まで弾けていた曲が弾けないのですぐに練習が嫌になっていました。しかしある日、単純なソルの練習曲がまだ弾けることが、嬉しいと思える日が来たのです。


最初に紹介するのは、壊れた指がまたまともに動く、そのイメージをいかにして得て、そして強固にして行くか、それに役立ちそうな方法です。

※練習を、起きてからすぐの症状の出にくい時間帯にする
ジストニアは起き抜けに症状が出にくいというのを聞いて、起きてすぐ練習してみたら、確かに夜練習するのより弾けました。こう言った時間に練習することによって少しでも、自分の指が正常に動いている感覚を身に付けて行きます。

※ギターを逆に構えて鏡に左手を写す
私は右指がジストニアになりましたが、逆に構えて左指で弾くと、その時点でもう壊れた右手よりはましでした。その左手を鏡に映すと、自分の右手が正常に動いているような錯覚を得ることが出来ます。

※めちゃくちゃ弾ける人たちの演奏を間近に聞いて、かつ見る
※普通にギターを構えている状態で、非常に弾ける人に後ろから手を出してもらい、一流の指使いをその視点から見る
右手を正しく使える人たちを観察し、自分の指がそのように動くことをイメージします。特に、後ろから手を出して弾いてもらうのは効果的でした。そのときに見た右手の動きを何度も頭の中で反復しながら、自分の右手をそれに近づけて行きました。

※ギターを平たく置いて弾く
ジストニアは特定の構えと連動して起きるので、こんな風に平たく置いて弾くと、全然問題なく動いたりします。そこからだんだんとギターを立てて行って、どこで症状が起きるのかを観察したことがあります。


こういったイメージを形作る一方で、いわゆる訓練をやります。

※可能な限り弱音で弾く
※可能な限りゆっくり弾く
※弾いた指をすぐその弦に戻す
これらは正常な指の人にとっても良い訓練でしょう。

次に、自分は単純にフォームが悪いということもあったので、その矯正のために下記のことをやってきました。
※小指に棒を握って弾く
※手首をまっすぐにする
※親指の関節を外に出す
※アルペジオ、スケール、和音を同じフォームで弾く
※半年間基礎練習だけをする


訓練の傍らで、とにかく健康に気を使いました。今でも月二万円くらいは健康に使っています。
※睡眠時間を積極的にとる
※ビタミン・ミネラル、その他の健康飲料をとる
※ものすごい腹式呼吸を毎日起きぬけに行う
治してくる過程において、昔からの鼻炎もギター演奏の障害になっているのが見えて来ました。この、3歳のときからの鼻炎も、いろいろとやってきたおかげでほぼ治り、そのせいで指がこわばることも無くなりました。


さて、こういったことをやってだいぶ指が治って来ても、徹底して出来ないパターン、このパターンだけはどんなにゆっくりしても弾けない、みたいなのがいくつか出て来ました。それらの克服に、下記の方法を使いました。

※右手だけで弾き、徐々に左手を足していく
たいていは右手だけにすると、昔通りに弾けるので、そこから、一音目だけ左手を足す、二音目まで左手を足す、というように練習したものです。

※指をよく観察し、できないパターンに対してどんな練習が効果的か作戦を練る
右手だけでもどうしようもないパターンは、全ての指をあらかじめ弦にセットしてからとか、いろいろ試行錯誤をしながら、克服法を考えて行きます。


この他にも、非科学的といわれそうなこともやって来ました。

※ヒーリングをする
※新月のデクラレーション
これはこれでなかなか有効でしたね(笑)


こういったことがすべて、何らかの形で回復に役立っていたのだと思います。しかし、最も根本に合った、ある意味一番大事な方法と言えるものがまだひとつあります。

※自分が治ることを信じる

治してくる過程で何度か、突然数ヶ月前に逆戻りということがありました。一番ひどいときは、全く弾ける曲がないほど、再びおかしくなったこともあります。もし、自分が治ることを信じていられなかったら、その時点でもうあきらめていたでしょう。最近、周りでジストニアになったという人が増えて来ましたが、決して治らない病気ではないです。ただ、焦りは禁物です。自分がまた初心者になってしまったことを認めて、少しでも進歩したらそれを喜び、気長に治して行くのがいいと思います。