新たにソロ曲を出版2015/02/02 23:14

ギターソロの新譜が出ました。
家族の肖像

これはあるアマチュアの方に依頼されて書いたもので、他の作品ほど難しくはありません。この機会に、Les Productions d'Ozから出しているそれぞれの作品がどれくらいのレベルの力量を必要とするか書いてみましょう。

Moon(四重奏) - カルカッシの練習曲を弾けるくらいの指と、変拍子に対応できるアンサンブル能力。
鎮魂歌-東日本2011(四重奏) - ギターを始めてから一年くらいの人達で可能。
It's all an Illusion(ソロ) - ロドリーゴの«3つの小品»を弾けるくらい。
3つの印象的な時間(ソロ) - タンスマンの«カヴァティーナ組曲»を弾けるくらい。
ラヴェルの墓(ソロ) - アサドの«アクアレル»を余裕で弾けるくらい。
終わることのない夜のための物語(二重奏) - ロドリーゴの«トナディリャ»を弾けるくらい。
遠い記憶の足音(二重奏) - ソルの«アンクラージュマン»に挑めるくらい。

そして新しく出版された«家族の肖像»は「«カヴァティーナ組曲»を弾ける人なら余裕で弾ける」曲です。

曲は四曲の小品から成り、それぞれが、依頼者の家族の一人一人を表しています。各曲の1ページ目を紹介しておきます。タイトルがリンクになっています。

苦悩の中の幸せ
小さくて無垢な変奏曲
優しい人のワルツ
どこまでも真っ直ぐな人

それにしても今回の出版は速かったです。何しろ、「これを出しませんか」とデータを一緒に送って打診したのが1/22ですから。前々から仕事の速い出版社だとは思っていましたが、今回は特に速い!
そう言えば一度、「仕事速いね」とか書き送ったら「I'm a speedy Gonzales」とかジョークが返ってきたことがあります(笑)。

今、現代ギター社に、これよりももっと易しい曲を預けていて連載が始まるのを待っているところですが、長引くようならこちらから出してしまおうかな(^_^)

目黒Cozy2015/02/05 22:52

目黒にCozy(http://cozy-meguro.com/)という店があります。
肩書はピアノ・ラウンジ、ダイニングバー&ライブ。
スケジュールを見ると、下記のような、謎の表記がたくさんありました。

リクエストピアノ演奏
オープンマイク
演奏,歌OK!

とりあえずオープンマイクということはギターを持ち込めば弾けるのか、料理も美味しそうだ、ということで昨夜、その店の近所に用事があったので、その後に行ってみました。

店に入るとたまたま入り口脇のピアノを弾いていたママさんが「いらっしゃいませ」と。そのまま弾き続け«愛の讃歌»を歌う中、店員に席に案内され、普通にオーダーしました。そのママさん、歌い終わると「ギター持ってらっしゃるのね。何か弾いていただけますか」。私はもちろんOK。ちょっとだけワインを飲んで早速弾きました。入るときに流れていた«愛の讃歌»、そして«マック・ザ・ナイフ»を弾いて終わりにしようと思ったら、お客さんの二人組から«アルハンブラの想い出»を弾けないかとのリクエスト。

いやー、ジストニアが治ったとは言え、あの曲はまだ辛いんですよ。トレモロをやり続けていると、だんだんと指がおかしくなってくるので、まだ避けていた曲です。取り急ぎ触りだけ、あちこちを弾きましたが、そろそろ取り組んで練習してもよい時期なのかも。

アルハンブラは触りでごまかして、結局«Please Please Me»を弾いて終わりました。その後少しお客さんとお話して、名刺やチラシを渡したり、一緒に写真を撮ってくれと言われてOKしたり。なんか、こんな出会いもすごくいいですね!

その後は詩人のお客さんと話したり、その人の詩にママさんが曲をつけて、プロのボーカルに歌ってもらったというCDを聞き、思わずそれを購入したり、とっても楽しい空間でした。

その近所で月一で行われていた集まりが残念ながら今回までなのですが、また何かの折に行きたいお店です!

さんまパンとオープンマイク2015/02/07 01:00

女川名物さんまパン。

さんまが全体に練りこまれていて、どこを食べてもさんまの香り。なかなか美味しいです。
アンコール渋谷(http://encoreshibuya.com/)というライブハウスで買ってきました。

今日はこのライブハウスでオープンマイクがあるというので、弾きに行ってきました!
こちらは6時から10時までにエントリーして、各自1,2曲ずつ弾き、全員が弾いたら二周目、三周目の演奏もあり得るというところ。7時くらいに行っても全然大丈夫だとは思っていたのですが、某女性の圧力により6時少し過ぎにはもう到着しました。

が、

しかし、

誰もいない。。。。。。


もちろん店長はいるのですが、店長だけに聞いてもらってもしょうがないし。そこからしばらく、ひたすら一人で時間を潰していました〜。7時くらいになってやっと2人目が現れ、その後は続々と、私を煽った某女性もやっと到着し、7時15分くらいにはオープンマイクを始めようという雰囲気になってきました。

みなさん弾き語りをやる中で、私だけはギターソロのインストで、3週目まで弾かせてもらいました。

この二周目が終わった時、後ろで飲んでいた男女が「とても素敵な音」と声を掛けてくれて、三周目が終わった後はさらに話がはずみ、そこで先ほど歌っていたみななさん(あっ、某女性が誰かバレてしまった)とよく一緒にやっているという話をしたら、彼女の声と私のギターが組んだらものすごく良さそうだ、と言い出し、その場で3/7のチケットを二枚買ってくれたのです。

感謝、感激!

自分のソロを気に入ってもらえたのも感激ですが、彼女の声と絡んだときの可能性をすごく買ってくれたのがまた嬉しいです。これからもどんどん精進しなければ!

ジストニアの経緯(その一)2015/02/08 00:04

改めてジストニアの経緯を詳しく書きたくなりました。その理由は2つあります。

実は治った、治った、と言っていても、ここ数年、再発してはまたすぐに治ってというのを何度か繰り返していました。その後、再発しそうになったらどんな練習をすればよいのかを学び、さらに先先日、素早い再発撃退法も学んだのがひとつの理由としてあります。

それと、今まで治ってくるにあたって、一般的にはなかなか信じてもらえないようなこともいくつかあったので、それを書き控えていたのがありました。しかしもう、情報がどうであれ、この経験はシェアするべきだろうと思い、これからすべてを書いていこうと思います。

私の発症は25歳のときでした。その数年前に右手のフォームを変え、それまでずっと親指が弾きにくく感じていました。とは言え、今でもちょっと敬遠するような難しい曲を弾いていたのも事実です。それが、通っていた音楽専門学校の卒業試験が近づくに連れて、だんだんと右手がおかしくなってきたのです。練習すればするほど予測できない動きになってきて、人差し指が何かと曲がったままの状態になりました。

当時は何が起きたのかわからないまま、周囲もジストニアという病気を知らなかったため、この症状は腱鞘炎だと言われ、そう信じていました。周りの人は腱鞘炎にも全く痛みのないものがある、と言っていたのです。

でもこれっておかしな話ですよね。炎症なのに痛みがないって。また、炎症で膨れ上がった腱のために人差し指がおかしいという感じは全くありません。

それから2年ほど、鍼、気功、キネシオテープなどで治そうとしていましたが治らず、私は一旦、ギターも楽譜も手放してギターを止めました。この先はまた今度書きます。

4つのきっかけ-12015/02/08 22:18

これから4つのきっかけについて書いていきます。

1. 一旦辞めたギターをまた弾きたくなったきっかけ
2. 毎日の練習を再び始めたきっかけ
3. 音楽に再感動したきっかけ
4. 単なるアマチュアでは終わらない決意をしたきっかけ

この4つです。このどれが欠けても、その後のジストニア克服にはつながらなかったでしょう。特に2,3のきっかけは、回復を途中で諦めず、最後までやり遂げる原動力となっています。今回はまず1番目のきっかけについて書きましょう。

清田益章さんという人がいます。彼は超能力者と呼ばれる人。昔から名前は知っていましたが、実際に会ったのはギターを再び始める少し前です。

彼は当時、寿司屋である実家の二階に人を集めて、自分の体験談を話しながら、心がいかに重要かを説き、スプーンを曲げたりねじったり、切ったりというパフォーマンスを間近で見せてくれていました。とは言え、それまでのいろいろな不思議体験のおかげで、こういったことは人間に可能だと受け入れていました。ただ、自分でそれができるというのは信じられなかったようで、それまで何度か試みたスプーン曲げはすべて失敗に終わっていましたが。

彼のパフォーマンスは、話に聞いていたものを間近に体験するという、単なる再確認だけで、特に格別の驚きではありませんでした。そんな中、清田さんが実はCDを出したことがあるという話が一度出てきて、私はそれを買いました。その中の«Birthday ~あの日に~»という曲に非常に感動し、それをギター伴奏したくなったのです。

Happy Birthday ここに生まれてきて
力強く生きてる奴に Happy Birthday

ここの歌詞に私は涙してしまいました。当時は、今になってもあまり受け入れられていない分野に力いっぱい時間を注いでいたときで、そんな自分でも祝福してもらえた、みたいな感じですごく感動して、この曲をどうしても伴奏してみたくなったのです。

久しぶりにギターを弾く私の指はもうフニャフニャで、弦を弾く力もあまりなく、一音一音をやっと弾く感じでしたが、それでもしばらく練習した後、実際に彼が生で人前で歌う伴奏をさせてもらいました。

これだけならまだ、「これからはまたときどきギターを弾いて楽しもうか」で終わったと思います。それが、その後に本格的な練習を始めるにあたっては、再びこの清田さんが深く関係している第2のきっかけがあります。それはまた次回に書きましょう。なお、この歌は現在YouTubeで公開されています。

http://youtu.be/kb06q1S1ZFs