繰り返される異変2015/02/14 05:55

ギターの練習を本格的に再開したのが2002年3月。2003年の後半はある程度人前で弾き、2004年1月に演奏活動を中断してフォーム改善を始めました。

この後2004年中は、いざというときは旧フォームを使ったりしながらも、新フォームがだんだんと安定し、また人前で弾く機会が出てきました。年末にあるパーティで弾いた時は、復帰後初めて指の不安に打ち勝つ演奏をできたと、過去のメモに書いてあります。

ところが翌年2月になって初めて、ある日今度は中指(m)がおかしくなりました。突然、信じられないほど力が入らなくなったのです。その日は「そんなはずはない、自分は弾ける」と言い聞かせた結果、5時間後くらいにはなんとかまた元に戻っていました。

再びmに力が入らなくなったのは4月でした。このときは回復に一週間くらいかかっていますが、なぜか回復後、以前よりもずっと各指のコンビネーションが良くなりました。

次は5月、今度は人差し指(i)が再び巻き込み気味になったのです! このときに自分の指の動きをいろいろ分析した結果、実は親指(p)に力が入らなくなったのだという結論に達しました。

***
今までと同じように弾こうとすると弦の張力に負けて、それを弾けない。それでも頑張って弾こうとすると、pの力を補助するためiの指の巻き込みが起きる。
***

実際、pをかなり意識して固定し、細心の注意を払って弾くと、iの巻き込みが無くなるのを確認しました。でもなぜ突然、そんな感覚異常が起きるのかは不明。このpに力が入らなくなった現象は、mに力が入らなくなったときと同じように1週間ほどで無くなり、その後は以前以上のコンビネーションが得られました。

この後7月に、それまではどんなに速くても大丈夫だったpimの動きが、ある日突然できなくなります。それを弾こうとすると指がこわばって固まってしまうのです。この症状も2週間ほど後には消失して、またパワーアップ。

どうもこの頃から、ある日突然何かができなくなって、それが1,2週間で回復すると、前よりもずっと楽に弾けるようになるというパターンが何度も起きてきました。いまだにこれが何を意味するのかよくわかりませんが、脳の神経回路の間違った接続がある日突然切れて、少しして正しい回路が作られるということなのでしょうか???

2006年に再スタートしようとした頃2015/02/16 09:03

2004年に新フォームを目指し始めたのが、2006年にはある程度落ち着いて、コンクールなんかも受けてみました。

2月にモイスィコス国際ギターコンクールを受けた時には、ソルの«グラン・ソロ»を弾いていたし、バッハのBWV996,Preludeなんかも弾いていました。この頃録音したこのPreludeがあるので、リンクを貼ってみましょう。
http://www.asahi-net.or.jp/~qr7s-tmym/blog/PreludeNo1.mp3

こんな風に2月は弾いていたのですが、5月に友人の教室のピアノ発表会に呼ばれこれを弾こうと控室で弾いてみたら、全く弾けないのです。pとmを一緒に弾くと、その後にiを弾けなくなってしまいました。そこですべて運指を変えるわけには行かないので、その日は違う曲を弾かせてもらいました…

それまでは一本一本の指に不調が来ていましたが、このように2本の指を同時に弾いた後の不具合は初めてです。それはまたすぐ克服できたのですが、5月に私が弾くのを見ていた知人が、「壊したのはiでしょう」と言ってきました。その人は私の経緯を知らないのに、私の演奏を見てそう言ってきたのです。

言われてから改めてよく観察すると、確かに当時のiの動きは何か異常でした。他の指と違って、プルプルと震えながらタッチしているみたいです。このときからiの芯をしっかりさせるためタッチを変え、またいろいろな曲が弾けなくなりました。そしてこの矯正は意外に長く、数ヶ月かかることになります。

それでも11月頃にはなんとかなり、12月からはライブ活動を再開する予定をたてて、結構難しい曲も弾いていました。ところが…

ディクシャとジストニア2015/02/16 10:43

ディクシャとは、簡単に言うと、脳の回路を開く儀式です。元々はインドやチベットにいるマスターが、ただ一人の弟子だけに悟りを授ける儀式でした。これだけでは何がなんだかわからないと思いますが、興味のある方はネットで調べてみてください。ちなみに写真は、長い間途絶えていたこの儀式を復活し、世界に広め始めたカルキ・バカヴァンです。

昔からの友人が、こんなものが最近流行ってきたと教えてくれて、私は面白そうなので受けてみました。この儀式は、誰が行うかによっても結果が変わるし、そもそも儀式の後に具体的に何が起こるのかはわからないというものです。これを2人から受けたときには、特に変化を感じませんでした。しかし、死期が迫っていたある人のディクシャを受けた時、右手に劇的な変化が起きたのです。

時は2006年11月、アルベニスの«カタルーニャ»(https://www.youtube.com/watch?v=VXX9vMEOe-Y)なんかも人前で弾いていました。この曲をバルエコの演奏で初めて聞いた時、「こんな曲を弾けるギタリストが出てきたんだ。メチャ凄すぎる」と思い、自分がそれを弾けるようになるなど夢にも思いませんでした。

そんな難曲にも手を出していたのが、前述のディクシャを受けた日から、中指(m)の後に人差し指(i)を弾くのが、これ以上ないほどできなくなったのです。mを弾くと指がこわばり、その後1秒以上経たないとiを弾けないのです。«カタルーニャ»の特徴的なリズム「タータタッ」がまるっきり弾けなくなり、慌てて全て逆指にしたものです。

最初はいつもの、1,2週間経つと復活してパワーアップするという流れのひとつだと思っていました。しかしこのときは1ヶ月経っても全然良くなりません。結局それが治まった時にはかなりパワーアップしたのですが、それは半年近く経ってからでした…

このディクシャとギター演奏のわけの分からない関わり、あと2回出てきます。

ある石による変化2015/02/17 11:32

2007年の春、私はある「石」を借りていました。ある人が、特別にたくさんの磁気を含ませた石を用いて、それを治療に役立てているのを知り、私はギター練習であちこち痛みが出ていた身体を治しにそこに行きました。

そこで数回の施術を受ける中で、この石を所定の位置につけて、それで演奏するととてもよい演奏ができるはずだ、との話が出てきました。そう言って貸してくれた石なのですが、私はそれをつけると逆に、iの指に力が入らない気がして、結局返しに行きました。

その際、少し前にJ-POPで超有名なある歌手が、それをつけて歌うとパワーが全然違うと言って、その石を買っていったとの話が出て、もっと試して欲しいと言うので、また持って帰ったのです。

これが2007年5月の話なのですが、その頃ディクシャによってダメになった動きが半年かかってやっと回復していました。そしてかなりレベルアップし、今までは弾こうとすることすら考えられなかった難曲にも挑めるようになっていたので、改めて、こんな風に考えてみたのです。

「今まで何度も自然発生的におかしくなって、そこから復活することによってもっと弾けるようになってきた。あの、死期を間近にした人のディクシャはもしかしたら、その反応をとても強く推し進めたものなのではないだろうか。つまり、一見悪くなったように見えても、それによって総合的かつ飛躍的に良くなるように視えない力でサポートしているのではないだろうか。」

そう考えて、若干調子悪くなるのを感じながらもその石を本格的に試すことに決めました。そして起きたのが、和音を弾くと弦を指板に垂直に引っ張ってしまう現象です。

突然、どんな和音でもそれを弾こうとすると、弦を変な方向に引っ張るので「バチン!」という音が出てしまうようになったのです。和音を使わない曲はほとんどないので、このとき私は、今まで弾いてきたギター曲を一曲も弾けなくなりました。

ライブ2015/02/18 23:56

右側にいつもライブ情報が出るようにして、ときどき更新していますが、お気づきでしょうか。次は来週金曜日、恵比寿YaYaでビートルズだけ5曲弾きます。ビートルズのギターソロと言えば武満さんだと思っているあなた、このアレンジを聞かないと損しますよ!

次は3/7のみななさんワンマンライブ。写真は、打ち合わせで本気で悩んでいる彼女です笑